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ありスケの株式投資ブログ

株式投資にて、毎日気になったことや高配当銘柄や株主優待についてのことなど書いていきます。

損害保険会社 政策保有株売却の解説

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金融庁が損害保険大手4社に政策保有株の売却を加速するよう求めた理由は、以下のようなものです。

政策保有とは、損害保険会社が自社の保険商品を販売する際に、顧客企業の株式を取得することで、ビジネス関係を強化するために保有する株式のことです。
政策保有株は、損害保険会社の資本効率を低下させるだけでなく、株式市場の透明性や公正性にも悪影響を及ぼす可能性があります。
金融庁は、昨年12月に、損害保険会社が共同保険料を事前に調整することで、競争を阻害する不正行為を行っていたとして、業務改善命令を出しました。
金融庁は、この不正行為の背景には、政策保有株による企業とのもたれ合いがあったとみており、その解消を求めています。政策保有株によるもたれ合いとは、損害保険会社が顧客企業の株式を保有することで、ビジネス関係を維持しようとすることです。
金融庁は、損害保険会社に対して、2月末までに政策保有株の売却計画を提出するよう要求しており、事実上の必達目標となるとの見方もあります。

 

この発表により、損害保険大手4社が大きく株価を上げたのですが、その理由は次のことが考えられます。

金融庁が政策保有株の売却を加速するよう求めたことで、損害保険会社の資本効率が向上し、株主還元策が拡充される可能性が高まったとの期待が高まったから。
②政策保有株の売却により、損害保険会社保有する株式の時価総額が減少し、自己株式の比率が上昇することで、株主資本利益率ROE)が改善されるとの見方が広がったから。
③政策保有株の売却に伴い、損害保険会社が顧客企業とのもたれ合いを解消し、適正な競争を実施することで、業務の健全化やコンプライアンスの強化につながるとの評価が高まったから。

 

まとめ

政策保有株の売却をすれば、今後国内市場では、自動車保険や火災保険などの既存商品の競争力を高めるとともに、新種保険や第三分野の保険などの新規商品の開発や販売に力を入れるかもしれません。また、デジタル化やAIの活用により、保険加入や保険金の支払いなどの業務の効率化や顧客満足度の向上にも力を入れてくるでしょう。つまり、これから更に競争力や成長力も高まっていくことでしょう。