今密かに注目を集めているMLCCをご存知ですか?今回はこれから色んなところで耳にするはずのMLCCについて解説していきましょう!
MLCCとは?
MLCC(積層セラミックコンデンサ)は、電子機器に欠かせない重要な部品です。正式名称は「Multi-Layer Ceramic Capacitor」で、内部電極と誘電体層が多層に積層されたチップ部品タイプのコンデンサです。スマートフォンやパソコン、テレビなどの電子機器に数百から数千個も使用されており、電圧を一定に保ったり、電流のノイズを除去したりする役割を果たします。
MLCCの用途
MLCCは以下のような多岐にわたる用途で使用されています:
1. スマートフォンやパソコン:電圧を一定に保ち、電流のノイズを除去するために使用されます。
2. 家電製品:テレビや冷蔵庫などの家電製品にも多く使用されています。
3. 自動車:エンジン制御ユニットやインフォテインメントシステムなど、車載電子機器に使用されます。
4. 医療機器:高信頼性が求められる医療機器にも使用されています。
5. IoT機器:センサーや通信モジュールなど、IoTデバイスにも多く使用されています。
今後の需要予測
MLCC市場は急速に成長すると予測されています。2024年には約139億7,000万米ドルの市場規模が予測されており、2029年までに約184億4,000万米ドルに達すると見込まれています。特に、5G通信、IoT、電気自動車(EV)などの分野での需要が増加することが期待されています。
注目のMLCC関連企業
日本企業
1. 村田製作所〈6981〉
2. TDK株式会社〈6762〉
3. 太陽誘電株式会社〈6976〉
これらの企業は、MLCC市場で大きなシェアを持ち、特に村田製作所は世界トップのシェアを誇ります。スマートフォン、パソコン、自動車、IoT機器など、さまざまな分野で使用されるMLCCを製造しています。
米国企業
1. AVX Corporation:電子部品の大手メーカーで、MLCCの製造にも力を入れています。
2. KEMET Corporation:コンデンサやその他の電子部品を製造しており、MLCC市場でも重要なプレーヤーです。
3. Vishay Intertechnology, Inc.:幅広い電子部品を提供しており、MLCCもその一部です。
これらの企業は、電子機器、自動車、通信機器など多岐にわたる分野で使用されるMLCCを製造しています。特に、5G通信や電気自動車(EV)の普及に伴い、今後の需要が期待されています。
まとめ
MLCCは、現代の電子機器に欠かせない重要な部品であり、今後もその需要は増加することが予想されています。特に、5G通信やIoT、電気自動車(EV)などの新しい技術の発展に伴い、MLCCの重要性はますます高まるでしょう。