― 2026〜2028年「株主還元強化」という投資テーマ ―
どうも、株式投資家のありスケです。
TOPIXは2026年10月から段階的な銘柄入れ替えを実施し、2028年7月までに構成銘柄数を約1,700社 → 約1,100社へと大幅に絞り込む予定です。
これは単なる指数改革ではありません。
「何もしなければ指数から外れる企業が、何かをせざるを得なくなる」
そういう局面に、日本株はこれから入っていきます。
本記事では、
TOPIX除外リスクを背景に、株主還元を強化して生き残ろうとする企業に投資する
という視点について考えてみます。

今回のTOPIX見直しで重視されるのは、単純な上場市場区分ではなく、
という投資家目線の実用性です。
言い換えれば、
「指数に入れておく意味がある銘柄か?」
が、よりシビアに問われます。
その結果、
中小型で、取引が少なく、評価も低い銘柄は、
何も手を打たなければ段階的にウェイトを下げられ、最終的に除外されます。
企業側から見た「TOPIX除外」のダメージ
TOPIXから外れることは、企業にとって想像以上に重い意味を持ちます。
TOPIX連動ETF・投信から機械的に売られる
機関投資家の投資対象外になる
流動性がさらに低下し、株価が下がりやすくなる
つまり、
「除外 → 売られる → さらに条件が悪化する」
という負のスパイラルに入りやすいのです。
だからこそ企業は、
「除外されるくらいなら、何かやる」
という判断をしやすくなります。
なぜ「株主還元」が選ばれやすいのか
TOPIX残留のために企業ができることは限られています。
業績を急激に伸ばす → 短期では難しい
事業構造を変える → 時間がかかる
M&A → 不確実性が高い
一方で、
自社株買い
増配・配当方針の明確化
株式分割
IR強化
これらは比較的即効性があり、経営判断だけで実行可能です。
そのため、
「何もしなければ除外される企業ほど、株主還元に動くインセンティブが強い」
という構図が生まれます。
狙いやすい銘柄の特徴
このテーマで注目したいのは、次のような企業です。
① キャッシュはあるが評価が低い
PBR 0.6〜1.0倍
有利子負債が少ない、またはネットキャッシュ
配当性向が低め(20〜30%)
👉 「やろうと思えば還元できる体力がある」
② オーナー色が強すぎない
創業家の持株比率が極端に高くない
機関投資家の保有が徐々に増えている
👉指数から外れる=機関投資家が離れる
それを嫌う企業ほど動きやすい。
③ 還元方針が曖昧、または変わり始めている
「株主還元を検討する」といった表現がIRに出始めた
配当性向目標を後から設定・引き上げた過去がある
👉 背中を押されれば動くタイプ
④ 流動性が「微妙に足りない」ゾーン
取引が壊滅的ではない
分割や還元で改善余地がある
👉この層は、ちょっとした施策でTOPIX残留圏に入る可能性がある
逆に避けたい銘柄
一方で、次のような企業は注意が必要です。
創業家支配が強く、株価に無関心
流動性が極端に低い
還元余力がなく、無理な配当をしている
これらはTOPIXから外れても気にしない、または耐えられない可能性があります。
投資タイミングの考え方
2025〜2026年前半:仕込み期
(まだTOPIX除外が本格的に意識されていない)
2026年夏(基準日接近):還元IRが増えやすい
2026年10月以降:実際に動いた企業と、動かなかった企業が分かれる
特に自社株買いは、発表前に仕込めているかどうかで結果が大きく変わります。
まとめ:これは「行動を強いられる企業」を読む投資
今回のTOPIX改革は、
「経営姿勢が試されるイベント」
でもあります。
何もしない企業は、指数から外れる
外れたくない企業は、何かをする
この強制力のある環境こそが、
「TOPIX除外を避けたい企業への投資」というテーマの本質です。
重要なのは、すでに還元している企業ではなく、
“やらざるを得なくなる企業”を先回りで見つけること。
2026〜2028年は、
日本株の中で静かに、しかし確実に差がつく期間になるかもしれません。
“やらざるを得なくなる企業”候補(例)
① ヨコオ(6800)
電子部品/アンテナ・コネクタ
なぜ候補か
時価総額:中小型(TOPIX下位圏)
財務:ネットキャッシュ、体力あり
PBR:1倍前後で評価は高くない
配当:出しているが方針はかなり保守的
「やらざるを得ない理由」
機関投資家比率がそこそこある
流動性が微妙に足りないゾーン
ここでTOPIXを外れると、
「地味だが堅実」という評価軸自体が消える
👉自社株買い or 配当方針の明確化が最短ルート
② 日本トリム(6788)
電解水素水整水器(医療・家庭用)
なぜ候補か
キャッシュリッチ
収益は安定だが、成長期待は低い
PBRは1倍前後で低迷
配当性向は低め
「やらざるを得ない理由」
オーナー色はあるが市場評価は意識している会社
TOPIX除外=
「健康・医療関連の安定銘柄」という立ち位置が崩れる
👉分割+増配が最も現実的な選択肢
③ 佐鳥電機(7420)
半導体・電子部品商社
なぜ候補か
商社だが時価総額は中小
業績は市況次第で振れる
配当は出しているが還元姿勢は控えめ
PBRは低位
「やらざるを得ない理由」
商社は指数・流動性が命
TOPIX除外=機関投資家の関心低下が直撃
競合は還元姿勢を強めつつある
👉「競合比較」に負けると動かざるを得ない
④ 日本アクア(1429)
断熱材施工(省エネ関連)
なぜ候補か
ESG・省エネテーマを持つ
だが評価は伸び悩み
配当はあるが積極的とは言えない
流動性がやや不足
「やらざるを得ない理由」
ESG銘柄でTOPIX除外は致命的なイメージ悪化
機関投資家向け説明が弱い
👉IR強化+還元セットで来る可能性
⑤ 大庄(9979)
居酒屋チェーン
なぜ候補か
コロナ後も評価は回復しきらず
ブランド力はある
配当はあるが方針が弱い
流動性は低め
「やらざるを得ない理由」
外食はTOPIXに残れないと
完全に個人投資家向け銘柄になる
それを経営が望むとは考えにくい
👉株主優待+配当見直しの可能性
共通点まとめ(超重要)
これらの銘柄はすべて、
❌ もう十分に還元している → NO
❌ 流動性が絶望的 → NO
⭕ キャッシュ余力あり
⭕ 評価が低く、改善余地あり
⭕ TOPIXから外れると立場が悪化する
つまり、
「やらなくても潰れないが、やらないと指数から落ちる」
という、最も動きやすいゾーンにいます。